省エネ法改正で注目される「省エネ住宅」の認知度はどれくらい? その実態に関する調査レポートを公開
住まいや暮らしに関する様々な“気になるコト”を調査する「フリエ住まい総研」。
今回は「省エネ住宅」について、20代以上で日本国内にお住まいの方1,018名を対象にその実態を調査いたしました。
住宅の省エネルギー化を促すための「建築物省エネ法等改正案」が2022年6月13日の参議院本会議で可決/成立となり、すべての新築住宅と小規模ビルにおいて、2025年度から断熱性能などの省エネ基準適合が義務付けられることとなりました。
消費者の意識としても省エネに対する考え方が変化しているようで、フリエ住まい総研の2022年6月調査「自宅の省エネ意識」においても、「今年の夏は自宅の省エネを意識しますか?」の質問で83.5%が「はい」と回答。
さらに「以前に比べて省エネ意識がどのように変化したかのか」の質問では過半数の51.9%が「向上した」と回答し、今年の省エネ意識の高さだけではなく、近年の意識の高まりが分かる結果となりました。
参考: 本格的な梅雨シーズン到来、みんなが抱えるお悩みと対策方法は?「自宅の湿気対策」について調査レポート
消費者の意識だけでなく新築住宅の省エネ基準が大きく変わろうとする中、皆さんは「省エネ住宅」についてどのような意識を持っているのでしょうか。一般の方々への調査を通してその実態をレポートいたします。
「省エネ住宅」 についての調査結果内訳
まずは、省エネ住宅の認知度を調査しました。
Q1. 「省エネ住宅」を知っていますか?
- はい 69.5%
- いいえ 30.5%
省エネ住宅の認知度はおよそ7割という結果となりました。まだ歴史の浅い省エネ住宅ですが、現代の意識の高まりもあり多くの方がその存在を認知しているようです。
続いて、省エネ住宅をご存知の方に向けて、ご自身が物件を購入する場合に「省エネ住宅」を選ぶかどうかをお伺いしました。
Q2. ご自身が物件を購入する場合「省エネ住宅」を選びますか?
- はい 76.8%
- いいえ 23.2%
およそ4人に3人の方が省エネ住宅を選ぶと回答いたしました。購入の際は消費者にとってのメリット、デメリットがありますが将来も見越して省エネ住宅を選ぶ方が多数派の様子です。
続いて、Q2で「はい」と回答した方に向けて省エネ住宅を選ぶ理由をお伺いしました。調査結果をランキング形式で発表いたします。
Q3. 「省エネ住宅」を選ぶ理由を教えてください。
- 光熱費が抑えられる 89.9%
- 環境に配慮するため 42.6%
- 快適性が高い 32.7%
- 補助金や減税制度がある 29.8%
- 売却しやすい 2.9%
- その他(フリーアンサー) 0.4%
圧倒的な得票率だったのは1位「光熱費が抑えられる」で89.9%となりました。購入の費用が高くなる省エネ住宅ですが、近年のエネルギー価格の高騰による電気料金の値上がりも背景に、投資の意味も込めて購入に踏み切る方も多いと考えられます。
そして2位は「環境に配慮するため」26.1%となり、近年の「SDGs」や「サステナブル」といったワードが注目される中で世の中のトレンドが影響したと考えられます。
その他のフリーアンサーとしては以下のような回答がありました。
その他(フリーアンサー)の回答例
- 数年後から省エネ基準を満たすことが法的に義務化されるので(50代男性)
- 貯蓄するため(30代男性)
最後に、Q2で「いいえ」と回答した方に向けて省エネ住宅を選ばない理由をお伺いしました。
Q4. 「省エネ住宅」を選ばない理由を教えてください。
- 住宅のコストが高い 64.0%
- 候補の物件が限られる 40.2%
- 省エネ家電等で対応するため 15.9%
- 省エネに対する知識がない 13.4%
- 設定・操作が複雑な印象がある 11.6%
- 省エネの必要性が分からない 9.1%
- その他(フリーアンサー) 4.3%
唯一過半数の得票となったのは1位「住宅のコストが高い」64.0%で、省エネ性能を兼ね備えた物件は価格が高いイメージがあるようです。
続いて一定の得票率を得たのは2位「候補の物件が限られる」40.2%で、市場に出ている物件としてはまだその数が豊富ではなく、選択肢が狭まってしまうことを懸念していることが考えられます。
その他のフリーアンサーとしては以下のような回答がありました。
その他(フリーアンサー)の回答例
- 全部電気系統に頼るのは、危険だと思うため(40代女性)
- 故障した時にいろいろお金がかかりそう(40代男性)
- 省エネに対して勘違いしていることもあると思っている(40代男性)
まとめ
世界情勢やエネルギー資源の高騰により世間でも日に日に省エネ・節電に対する意識が高まっていく中で、今回は「省エネ住宅」について調査レポートいたしました。
住宅自体のコストが高いことを懸念されている方も一定数みられましたが、さまざまなメリットを感じて省エネ住宅の購入を考える方がおよそ7割と多数派であることが分かりました。
これから住宅の購入を考えている方は今回の記事をきっかけに是非ご自身で調べてみてはいかがでしょうか。
調査方法: インターネット自社調査
調査対象: 20代以上で日本国内にお住まいの方 1,018名
調査期間: 2022年6月14日~2022年6月18日
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